比叡の山なる音羽の滝を見てよめる | 壬生忠岑 | |||
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"水上" の 「かみ」に 「髪」を掛けて、みごとな白髪のようであるとしている。さらに 「みな」に 「皆」を掛けていると見る説もある。比叡山というイメージに合わないが、長い髪をさらしているという感じからすると、926番の伊勢の歌の 「山姫」などが想像される。また、"老いにけらしな" という言葉からは、59番の貫之の「桜花 さきにけらしな」という歌が思い出される。 「同じ滝をよめる」という躬恒の歌がこの後に続き、そちらでも 「音羽の滝」の古さを詠っている。 |
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古今和歌集の配列から言えば、これら二つの 「音羽の滝」の歌は、次の在原行平と在原業平の歌の 「布引の滝」のペアと比較することができる。 |
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( 2001/12/04 ) (改 2004/02/04 ) |
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