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       題しらず 読人知らず  
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   人恋ふる  ことを重荷と  になひもて  あふごなきこそ  わびしかりけれ
          
     
  • あふご ・・・ 天秤棒 (朸)
  
人に恋することは、重い荷物を持っているようなもので、天秤棒がないとつらいように、逢うチャンスがないのはつらいことだ、という歌。 「あふご」に 「逢う期(ご)」を掛けている。

  "人恋ふる" という出だしを持つ歌は、古今和歌集の中でこの歌だけだが、似たような言い回しで 
「君恋ふる」という詠い出しを持つ歌に、567番の藤原興風の 「みをつくし」の歌と 572番の貫之の「唐衣」の歌がある。 「わびし」という言葉を使った歌の一覧は 8番の歌のページを参照。

 
( 2001/10/23 )   
(改 2004/03/10 )   
 
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