題しらず | 読人知らず | |||
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古今和歌集の配列からすれば、この歌はウグイスの流れを一旦止めて、野辺関係の歌に移るつなぎの役割を果たしているが、それ以上に自然の石を拾ってきてそのままそこに置いたかのような素朴さが際立っている。人の興味を引くような面白さはないが、一つの歌のスタイルではある。同じ 「野辺」「うぐひす」という言葉を使った次の読人知らずの歌と比較して見てみたい。 |
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"鳴くなる声" の 「なる」は伝聞推量の助動詞「なり」の連体形。ここでは、「特に意識して聞いているわけではないけれど、自然と耳に入ってくる声、そう、あれはウグイスだな」という程度のニュアンスを表している。 「鳴くなる」という言葉を使った歌の一覧は 1071番の歌のページを参照。 "朝な朝な" は、ここでは 「アサナアサナ」と読むが、万葉集でいう 「朝旦/朝々/安佐奈々々/阿佐奈佐奈」と書かれる 「アサナサナ」と同じである。 「朝な」の 「な」は接尾語で、「夜な夜な」の 「な」も同じ。これらを使った歌をまとめておくと次の通り。 |
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( 2001/09/13 ) (改 2004/02/20 ) |
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