題しらず | 読人知らず | |||
203 |
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「まつ虫」の歌は 200番からこの歌まで四首が集められている。はじめの二つでは 「ふるさとは 松虫の音ぞ」「松虫の 声する方に」と名詞として独立して使われているが、この歌と一つ前の読人知らずの歌では "誰をまつ虫"、「人まつ虫」と前の言葉と融合されている点が面白い。 |
202 |
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「まつ虫」の歌をまとめ直しておくと次の通り。 |
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古今和歌集の配列でいえば、201番と 202番が 「まつ虫」の声を聞いて訪れる側の歌であるのに対し、この歌は待つ側から詠まれたもので、それにより男性−女性の対比が生まれ、単なる枯れ落ち葉ではなく "もみぢ葉" で覆われた密やかな場所が 「発見される前」の感じが演出されていると見ることもできる。 「ここら」という言葉を使った歌の一覧は 1062番の歌のページを参照。 |
( 2001/11/01 ) (改 2004/03/07 ) |
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