題しらず | 読人知らず | |||
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"道も" の 「も」を "宿" とからめて、日が暮れたので、とみる解釈(本居宣長「古今和歌集遠鏡」「此秋ノ野デ モウ日モクレニ及ブ道モフミマヨウタホドニ」など)もある。ただ、この歌を 418番の業平の「かりくらし 七夕つめに 宿からむ」という歌と同種の軽口と考えれば、そこまで深く見る必要はないかと思われる。また、72番の「この里に 旅寝しぬべし 桜花」という歌の秋バージョンと見ることもできる。 "宿やからまし" の 「まし」は反実仮想の助動詞で、その 「まし」が使われている歌の一覧は 46番の歌のページを参照。 この歌の "声する方" の 「方」は 「方向」であり、古今和歌集の中で出てくる 「方」のほとんどはその意味であるが、中には 「場所/方法」等に見た方がよいものもある。その一覧は次の通り。 |
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「まつ虫」を詠った歌については 203番の歌のページを、「ゆくへ(行方)」を使った歌については 80番の歌のページを、「おほかた(大方)」については 879番の業平の歌のページを参照。 |
( 2001/11/01 ) (改 2004/03/07 ) |
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