題しらず | 読人知らず | |||
204 |
|
夕暮れではなかったが、それだけ早く影が覆うということは、やはり秋の日が短くなってきたのだな、という感じにも見える。また、主観的に言えば 「ひぐらし、お前も惑わされたのか」と言うところだが、「ひぐらし−日暮し」という駄洒落を匂わせることで、蝉を情景の一部にとけこませている。どこか旅人を描いた屏風絵につけた歌のようにも感じられる。 「ひぐらし」を詠った歌の一覧は 771番の歌のページを参照。 前半と後半のつなぎの部分を、「日は暮れぬと/思ふは山の」「日は暮れぬ/と思ふは山の」「日は暮れぬと思ふは/山の」のように区切り位置を変えて読んでみると、微妙に感じが変わって面白いかもしれない。 「〜にぞありける」という表現を使った歌の一覧は次の通り。 |
|
「なへに」という言葉を使った歌の一覧は 211番の歌のページを参照。 |
( 2001/10/10 ) (改 2004/03/10 ) |
前歌 戻る 次歌 |