題しらず | 読人知らず | |||
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「思ふ−涙−そほつ−袖−かわくーあふ−日」という個々の単語は、駄洒落が入っていない分、結合力が弱く感じられるが、おおまかなかたちとしては「袖」を中心にヤジロベエのように「そほつ−かわく」の対でバランスがとられている。 「そほつ」という言葉が単独で出てくる歌としては、422番の藤原敏行の 「うぐひす」の物名の歌に「心から 花のしづくに そほちつつ」とある他、次の友則の 「をみなへし」の物名の歌や、橘清樹(たちばなのきよき)の恋歌の中でも使われている。 |
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また、雨がしとしと降る様子を 「降りそほつ」として表現しているものとしては、639番の藤原敏行の歌に「雨も涙も 降りそほちつつ」とあり、616番の業平の歌の詞書の中にも 「雨のそほ降りけるに」と出てくる。 「かぎりなし」という言葉を使った歌の一覧は 187番の歌のページを参照。 |
( 2001/12/06 ) (改 2004/01/27 ) |
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