いかがさき | 兼覧王 | |||
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「イカガサキちる」の部分に 「いかがさき」が含まれていて、歌の意味は、春なので、梶に当たる浪の滴を、どうして咲き散る花と見ないことがあろうか、ということ。反語なので要は波しぶきが咲き散る花と見える、ということである。シンプルな詠み振りで、物名を生かしている。 "咲き散る" について、本居宣長は「古今和歌集遠鏡」で 「花のさきちるといふは。たゞちること也。例みなしかり。」と述べている。しかし少なくともこの歌の場合、ただ 「散る花と見る」だけでは物足りなく、「咲いて散る」の 「咲いて」を削る理由が特に見あたらない。 "かぢ" という言葉を使った他の歌としては、次の読人知らずの歌がある。 |
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また、梶(かぢ)と櫂(かい)が似たようなものとして、季節が春ではなく夏であれば、その 「しづく」は次の読人知らずの歌で、天の河とつながる。 |
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「浪の花」ということを詠った歌の一覧は 250番の歌のページを参照。 |
( 2001/07/02 ) (改 2004/03/08 ) |
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