題しらず | 紀友則 | |||
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浮いたまま消える泡ともなってしまいたい、このまま流れてゆくとさえ期待することのできないこの身は、という歌。あなたなしでは、もう生きているかいがない、ということを水の縁語でまとめた歌である。 「浮き」に 「憂き」が、「流れて」に 「永らへて」(=生きながらえて)が掛けられている。 "流れてとだに" の 「とだに」は、「と+だに」ということで 「流れて(ゆく)・と・さえ」ということ。次の藤原興風の歌でも使われている。 「と+だに」というかたちを使った歌の一覧は 131番の歌のページを参照。 |
131 |
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また、この歌で使われている "なりななむ" は、「成る」の連用形+完了の助動詞「ぬ」の未然形+願望の終助詞「なむ」で、「なってしまってほしい」ということ。次の読人知らずの歌でも使われている。 「ななむ」が使われている他の歌については 392番の歌のページを参照。 |
520 |
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「たのむ」という言葉を使った歌については 613番の歌のページを参照。 |
( 2001/10/29 ) (改 2004/02/10 ) |
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