寛平の御時きさいの宮の歌合せのうた | 藤原興風 | |||
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"来べき" の「べき」は確信を表す助動詞「べし」の連体形。 「かは」は反語を表す。 この歌は春歌下の終りから四番目に置かれていて、春の終りぎりぎりまでウグイスに鳴いて欲しいと言っているものである。古今和歌集の配列から言えば、128番の貫之の歌で 「はてはものうく なりぬべらなり」としたウグイスをまた持ち出しているので、少しくどい感じも受ける。 鳥の名前を変えれば他の季節にも使えそうな歌で、実際 151番の読人知らずの歌に「声のかぎりは 我が宿に鳴け」というものがある。 |
( 2001/11/22 ) (改 2004/02/10 ) |
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