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古今和歌集の部屋
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巻十七
難波にまかれりける時よめる
紀貫之
916
難波潟 おふる玉藻を かりそめの 海人とぞ我は なりぬべらなる
おふる ・・・ 生える
玉藻 ・・・ 藻草
難波潟に来てみると、まるで自分もパートタイムの海人になったような気がする
、という歌。 「仮そめ」という言葉を引き出すために、「刈り初め」に合わせた "玉藻" を置き、それを "難波潟"と結合させて、全体を自然に流している。
「かりそめ」という言葉が使われている他の歌については
842番
の歌のページを参照。また、「べらなる」という言葉を使った歌の一覧については
23番
の歌のページを参照。 「難波潟」という言葉を使った歌としては、他に次の二つの読人知らずの歌がある。
913
難波潟
潮満ちくらし 雨衣 たみのの島に たづ鳴き渡る
974
難波潟
うらむべきまも 思ほえず いづこをみつの 海人とかはなる
( 2001/08/30 )
(改 2004/02/03 )
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