寛平の御時きさいの宮の歌合せのうた | 小野美材 | |||
560 |
|
この歌の中で唯一波の盛り上がりとして目を引くものは "み山隠れ" という言葉だが、これは同じ 「寛平の御時きさいの宮の歌合せ」に出された次の貫之の春歌でも使われている(ただし貫之の歌の方は現存する「寛平御時后宮歌合」には載っていない)。 |
118 |
|
|||||
また、この「み山隠れ」という言葉は、雑歌上の中では 「女どもの見て笑ひければよめる」という詞書のある次の兼芸法師の道化のような歌でも使われている。 「〜なれや」という言葉を使った歌の一覧は 225番の歌のページを参照。 |
875 |
|
|||||
小野美材は和漢朗詠集にも漢詩が二つ採られていて、決して "知る人のなき" という状態の人物ではないが、古今和歌集の中ではドレッシングがかかっていない部分のサラダのような、さっぱりした歌を提供していると言えるだろう。 |
( 2001/12/03 ) (改 2004/03/08 ) |
前歌 戻る 次歌 |