これさだのみこの家の歌合せのうた | 読人知らず | |||
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寒くなるにつれ色が変わって行く秋の菊を、一年のうちに二度華やぐ花なのだと思う、という歌で白菊が変色して紫に変わってゆくことをを詠っている。 "色かはる 秋の菊をば" の 「をば」は、「色が変わる秋の白菊をば」という気持ちであろう。 「こそ」の係り結びで最後が 「見れ」と已然形になっている。この歌ではこれらの 「をば/こそ」という強調の言葉が目につくが、古今和歌集の中でこの組み合わせのある歌を見てみると、「こそ〜をば〜」と逆の順で使われているパターンもあり面白い。 |
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また、 "ひととせに ふたたび匂ふ 花" という表現は、131番の藤原興風の「ひととせに ふたたびとだに 来べき春かは」という春の歌と呼応しているようにも見える。 "ふたたび匂ふ" の「匂ふ」は 「美しく輝く」ということ。菊の芳香だとすると「ふたたび」ということが理屈に合わないと思われる。 「匂ふ」という言葉を使った歌の一覧は 15番の歌のページを参照。 |
( 2001/11/22 ) (改 2004/01/13 ) |
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