題しらず | 紀貫之 | |||
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「布留」は現在の奈良県天理市布留町あたり。 "なか道" は 「中道」は(奈良から布留までの)途中の道ということ。上記の友則の 「小夜の中山」のように 「布留の中道」も一般的にそう呼ばれていたかどうかは不明。 "思はましやは" は 「思は+まし+や+は」で 「思ふ」の未然形+反実仮想の助動詞「まし」の終止形+疑問の終助詞「や」+詠嘆の終助詞「は」。 「ましやは」は反語を表し、同じ使い方をしているものに 107番の「我うぐひすに おとらましやは」という歌がある。また、1042番の「思ひけむ 人をぞ共に 思はまし」という歌も、最後が 「なかりけりやは」と結ばれていてやはり詠嘆のニュアンスを持った反語である。 「やは」を使った歌の一覧については 106番の歌のページを参照。 「ましや」については 118番の歌のページを参照。 歌の内容とは関係ないが、この歌の "ふるのなか道" という言葉は、 227番など古今和歌集に三首とられている 「布留今道(ふるのいまみち)」という人物の名前を思い出させる。 |
( 2001/12/11 ) (改 2004/02/26 ) |
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