巻四 |
0238 |
花にあかで 何かへるらむ 女郎花 おほかる野辺に 寝なましものを |
秋歌上 |
巻四 |
0242 |
今よりは 植ゑてだに見じ 花薄 穂にいづる秋は わびしかりけり |
秋歌上 |
巻五 |
0279 |
秋をおきて 時こそありけれ 菊の花 うつろふからに 色のまされば |
秋歌下 |
巻十三 |
0666 |
白川の 知らずともいはじ 底清み 流れて世よに すまむと思へば |
恋歌三 |
巻十三 |
0670 |
枕より また知る人も なき恋を 涙せきあへず もらしつるかな |
恋歌三 |
巻十五 |
0823 |
秋風の 吹き裏返す くずの葉の うらみてもなほ うらめしきかな |
恋歌五 |
巻十八 |
0964 |
うき世には 門させりとも 見えなくに などか我が身の いでがてにする |
雑歌下 |
巻十八 |
0965 |
ありはてぬ 命待つ間の ほどばかり うきことしげく 思はずもがな |
雑歌下 |
巻十九 |
1033 |
春の野の しげき草葉の 妻恋ひに 飛び立つきじの ほろろとぞ鳴く |
雑体 |