題しらず | 酒井人真 | |||
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酒井人真(ひとざね)は生年不明、917年没。 914年従五位下。古今和歌集に採られているのはこの一首のみ。歌の意味は、大空は恋しい人の形見だろうか、そうでもないのにどうして物思いをする度に眺めてしまうのだろう、ということ。 "ながめらるらむ" は 「ながめ+らる+らむ」で、「らる」は自発を表わす助動詞、「らむ」は前半の "かは" という反語を受けて、疑問に思っていることの原因がわからない、という感じを表わす助動詞である。 「大空を眺める」ということと 「形見を眺める」ということを、反語を使いながらもうまく結び付けている歌であると言える。恋歌の中で 「空」という言葉を使っている歌の一覧は 481番の歌のページを、「ながむ」という言葉を使った歌の一覧は 113番の歌のページを参照。 この歌から 「形見」を詠った歌が四首つづくが、「形見」の歌を一覧にしてみると次の通り。ちなみに、754番の歌にある 「花がたみ」は 「花を入れる竹かご(=花筐)」のことである。 |
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( 2001/12/05 ) (改 2004/03/09 ) |
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