巻一 |
0014 |
うぐひすの 谷よりいづる 声なくは 春くることを 誰か知らまし |
春歌上 |
巻三 |
0155 |
宿りせし 花橘も 枯れなくに など郭公 声絶えぬらむ |
夏歌 |
巻四 |
0193 |
月見れば ちぢにものこそ かなしけれ 我が身ひとつの 秋にはあらねど |
秋歌上 |
巻五 |
0271 |
植ゑし時 花待ちどほに ありし菊 うつろふ秋に あはむとや見し |
秋歌下 |
巻十 |
0467 |
のちまきの おくれておふる 苗なれど あだにはならぬ たのみとぞ聞く |
物名 |
巻十二 |
0577 |
ねになきて ひちにしかども 春雨に 濡れにし袖と とはば答へむ |
恋歌二 |
巻十三 |
0643 |
今朝はしも おきけむ方も 知らざりつ 思ひいづるぞ 消えてかなしき |
恋歌三 |
巻十六 |
0859 |
もみぢ葉を 風にまかせて 見るよりも はかなきものは 命なりけり |
哀傷歌 |
巻十八 |
0998 |
あしたづの ひとりおくれて 鳴く声は 雲の上まで 聞こえつがなむ |
雑歌下 |
巻十九 |
1065 |
白雪の ともに我が身は 降りぬれど 心は消えぬ ものにぞありける |
雑体 |