題しらず | 三国町 | |||
152 |
|
まるで別荘のパンフレットの謳い文句のような 944番の読人知らずの「山里は もののわびしき ことこそあれ」という歌などを見ると、世の中が嫌になって山に入りたい、出家したいと思う人は多かったのであろう。148番の「唐紅の ふりいでてぞ鳴く」という歌などが恋歌としてもおかしくないように、この歌は雑歌下の厭世の歌群にまじっていてもおかしくない。 「ことづて」という言葉を使った他の歌には、742番の寵(うつく)の「人はくれども ことづてもなし」という歌と、次のゴツゴツした感じの 「かひうた」がある。 |
1098 |
|
|||||
また、この歌では 「住む」と 「侘ぶ(わぶ)」がつながって 「住みわぶ」というかたちになっており、似たような 「動詞+わぶ」という使われ方をしているものに次のような歌がある。このうち 539番の 「うちわぶ」の 「うち」は 「打つ」の連用形からきた接頭語であり、他のものとは少し異なるが一覧に入れておいた。 |
|
他にも 「わぶ」「わびし」「わび人」「わびしら」のようなものもあり、それらについては以下のページを参照。 |
( 2001/10/30 ) (改 2004/03/11 ) |
前歌 戻る 次歌 |