梅の花を折りてよめる | 東三条左大臣 | |||
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ウグイスが笠に縫うという梅の花、それを折って頭に挿して飾ろう、老いが隠れるかと、という文字通りの歌である。 東三条左大臣(とうさんじょうのひだりのおおいまうちぎみ)とは源常(ときは)のこと。812年生れ、854年没。828年従四位下、830年従四位上、832年従三位、833年正三位、840年右大臣、842年従二位、844年左大臣、850年正二位。嵯峨天皇の皇子であり、724番、873番に歌のある河原左大臣・源融(とほる)の兄。古今和歌集に採られているのはこの一首のみ。 この歌の「ウグイスが笠に縫うという梅の花」というのは、巻二十にある次の 「かへしものの歌」を受けたもの。元の歌の方がやはり輝きがある。 |
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秋歌下には友則によるこの歌の 「菊」バージョンがある。 |
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「てふ」は 「と言ふ」の略で、次のような歌で使われている。また、435番の僧正遍照の歌の「思ひ知らずも 惑ふてふかな」の 「てふ」を 「蝶」と見ずに、これらと同じ 「と言ふ」と見る説もある。 |
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( 2001/11/05 ) (改 2004/02/18 ) |
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