題しらず | 読人知らず | |||
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"匂へる色"の 「匂ふ」は、その美しい姿をあらわしており、そこからの勢いで "香さへ" とつなげてしまったようにも見える。直前にある次の読人知らずの歌では、山吹の花を 「咲き匂ふ」と表現しているて、この 「匂ふ」も 「美しく輝く」という意味である。その歌の場合は、その 「匂ふ」から、香りのよい 「橘(たちばな)」という言葉を合わせているようだが、この 「春雨」の歌も、そこからの影響があるのかもしれない。 「春雨」を詠った歌の一覧は 88番の歌のページを、「匂ふ」という言葉を使った歌の一覧は 15番の歌のページを参照。 |
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「あかなくに」という言葉を使った歌には他に 884番の「あかなくに まだきも月の 隠るるか」という業平の歌がある。 「あかず」という言葉を使った歌の一覧は 157番の歌のページを参照。 「〜なくに」という言葉を使った歌の一覧は 19番の歌のページを参照。 また、「さへ」は 「〜ばかりでなく(さらに)」というニュアンスを表す副助詞で、次のような歌で使われている。似たような言葉である 「だに」を使った歌の一覧については 48番の歌のページを参照。 |
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( 2001/11/12 ) (改 2004/03/08 ) |
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